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【体験談あり】看護師が適応障害になったら休職も視野に入れてみよう

「体の調子が悪い」「なぜか涙が出てくる」

そんな症状に覚えはありませんか?最近の体調不良は適応障害のサインかもしれません。

看護師の仕事は多岐にわたり、仕事量やプレッシャーから体調を崩しやすいです。仕事による過度なストレスは適応障害のリスクがあります。体調不良を一過性だと思ったり、また適応障害の自覚があっても「自分が弱いだけだ」「仕事は休めない」と症状を見過ごしたりする人もいます。

看護師ライター

かめい あやさん

最近の体調不良は心の不調のサインかもしれないと疑問を持ちましょう。

この記事では適応障害のサインについてや休職の選択、休職中の過ごし方について現役看護師の筆者が解説します。記事の最後には筆者の適応障害の体験談もあるため、ぜひ参考にしてみてください。

目次

体調不良は適応障害のサインかも? 

最近の体調不良を「仕事が忙しいから疲れているんだろう」「軽い風邪だろう」と思っていませんか。

適応障害は気づきにくく、症状の重症化や周囲からの指摘で発覚する場合があります。ここでは適応障害に気づくためのサインについて知っていきましょう。

看護師ライター

かめい あやさん

また看護師のメンタルヘルス不調の現状も伝えていきます。

適応障害とは

適応障害とは環境の変化によるストレスから心や身体が不調となり、社会生活に支障がでる病気です。ストレスの原因は明確であり、その原因から離れると症状が軽快したり消失したりします[1]

看護師ライター

かめい あやさん

一方で適応障害はストレスフルな状態が続けば、うつ病など他の精神疾患を発症するおそれがある病気です。[2]

適応障害のサイン(症状)

適応障害のサインは人によってさまざまです。突然の激しい腹痛などではなく、「なんだか調子が悪いな」と感じる症状から始まります

看護師ライター

かめい あやさん

たとえば夜の寝つきが悪くなったり、食欲が低下したりなどです。その他にも仕事中に涙が出る、動悸がするなどもあります。[1]

看護師のメンタルヘルス不調の現状

看護師のメンタルヘルス不調の背景には、専門職による責任の重さや患者らとの意思疎通の難しさなどがあります[3]

看護師はメンタルヘルスのハイリスクグループです。

看護師ライター

かめい あやさん

実際、看護師は精神障害による労災補償の請求件数の上位であったと報告されています。[4]

適応障害になったら休職も考えてみよう

適応障害は自己責任であり仕事を休んではいけないと思う人もいるかもしれません。

適応障害は自己責任ではなく「心の風邪」ともいわれ、誰もがなりえる病気です。また仕事の進退に焦りもあるかもしれません。しかし適応障害はエネルギーが枯渇しており、適切な判断力が乏しい状態です。一度心身の回復を優先し、それから進退を決断しましょう。

「休職」とは雇用契約を継続した上で、個人の理由により労働の義務を免除することです。休職に関する規則は会社独自の就業規則によって定められています。[5]

看護師ライター

かめい あやさん

では休職までどのような手順を踏めばよいのでしょうか。休職までの流れを説明します。

1.就業規則の確認

就業規則には休職の条件や期間、賃金などについて記載があります。休職制度がない場合は有給や欠勤の扱いになる場合がありますので、ご注意ください

看護師ライター

かめい あやさん

ただし、心身の状態によっては「STEP2:心療内科の受診と診断書の受け取り」を優先しましょう。

2.心療内科の受診と診断書の受け取り

診察時には自分の状態を医師に正しく伝えられるようにしておきましょう。診断書とは病名や症状、休職の指示の有無などを医師が記載する書類です。診断書は公的な文書であり、ほとんどの場合で休職の必要書類になります

3.休職の申し出と必要書類の提出

上司や人事部への休職の連絡方法は自分の心身の状態に合わせて選びましょう。連絡方法には対面や電話、メールなどがあります。

看護師ライター

かめい あやさん

そして手渡しや郵送など自分に合った方法で休職の必要書類を提出しましょう。

休職中にやってみたい過ごし方5つ

休職を決断するにあたって休職中のイメージがつきにくい人もいるかもしれません。あるいは休職したけどどのように過ごすべきか悩んでいる人もいるかもしれません。休職中は心身の回復に合わせて過ごしていきましょう

ここでは筆者の経験を踏まえ、休職中のおすすめの過ごし方をお伝えします。

看護師ライター

かめい あやさん

ご自身に合ったリフレッシュ方法を見つけてみてください。

1.食事と睡眠をとろう

食事と睡眠の確保が心身の回復につながります。まずは時間を気にしすぎず、寝たい時に寝て食べたい時に食べましょう。

看護師ライター

かめい あやさん

不眠の場合は主治医に相談し薬の処方も検討してみましょう。

2.仕事を考えすぎないようにしよう

休職中も仕事を意識してしまう瞬間はあるでしょう。また社会復帰や金銭面などの不安もよぎるかもしれません。しかし治療のためにもストレスから距離を置きましょう。万が一早まって復職すると、体調の悪化や再発のおそれがあります。

看護師ライター

かめい あやさん

心配事で思い悩むのではなく、これまで仕事で頑張ってきた自分を労りましょう。

3.自分を大切にする時間をつくろう

生活リズムが少しずつ整うと日中の活動量が増えてきます。この時期には自分の「やってみたい」という意欲を実行にうつしてみましょう。仕事以外のことをするのは抵抗があるかもしれませんが、心の回復には自分を大切にする時間が必要です。

看護師ライター

かめい あやさん

また自分の気分転換を理解すると今後のストレス対策にも活かせます。

4.誰かとお話してみよう

悩み事を一人で抱え込むと自分を追い込んでしまうリスクがあります。カウンセラーや家族など話しやすい人と話をして、心の重荷を減らしましょう

看護師ライター

かめい あやさん

一方で人によっては他人と話す気力がないかもしれません。無理をせず、問題の保留も選択肢に入れておきましょう。

5.今後の仕事や生き方について考えてみよう

心身の回復とともに休職明けについて考えるかもしれません。

仕事のストレスの一因には、理想と現実のギャップがあります。自分は「なぜ看護師になったのか」「なぜこの病院を選んだのか」など自分の看護像や働き方について振り返りましょう

看護師ライター

かめい あやさん

入念な自己分析は将来の進路にむすびつきます。

適応障害を経験した現役看護師の話

筆者は看護師3年目に適応障害で休職しています。当時は動悸や息苦しさの症状と戦っていました。

看護師ライター

かめい あやさん

さまざまな不安から休職の決断には時間を要しましたが、「これは自分の人生だ」という覚悟が休職への後押しでした

休職中の自分を癒す時間がエネルギーの充電につながったと感じています。また休職中に自分は業務の遂行に手一杯で看護を想う気持ちを忘れていたと気づきました。そして学ぶ意欲が高まり学校で学び直しました。

現在は看護師として復職しています。休職は自分らしい生き方を再確認するために必要な時間でした

自分の心と身体を大切にしよう

適応障害や病気による休職・退職にマイナスなイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし人生は耐え忍ぶものではなく自分のためにあります。そして今の仕事が人生の全てではありません。

看護師ライター

かめい あやさん

目前の自分の健康と心を大切にして自分らしい人生を描いていきましょう。

この記事の執筆者

看護師ライター:かめい あやさん

金沢大学看護学専攻卒。看護師と養護教諭の資格を有する。大学病院の循環器内科にて急性期〜終末期の経験を積む。のちにトラベルナースとして人手不足の解消に貢献、また養護教諭として養護活動を経験する。現在は学校にて医療的ケア児の看護師として従事しながら、医療ライターを行う。豊富な経験を通して、コミュニケーションを大切に執筆を行います。

X(Twitter):https://x.com/ayamil1218?s=21

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