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ビタミンCが美容と健康に与える力とは?食事やサプリの効果的な摂取法を紹介

「最近、疲れやすいし、鏡を見ると肌のくすみが気になる……」「肌の調子がよくない……」などの悩みがありませんか?

そんなあなたにこそ知ってほしい栄養素がビタミンCです。

医療ライター

一条 さりあさん

筆者自身が美容ナースとして働く中で、肌や体の健康をサポートするためにビタミンCが欠かせない栄養素であることを日々実感しています。

しかし、食事だけでは十分に摂れないことも多く、特に現代人はストレスや紫外線でビタミンCの消費が増えています[1]

そこでおすすめなのが、食事をベースに必要量をサプリで補う方法です。無理なく毎日続けられる「C習慣」を取り入れて、今日から美と健康を味方につけてみませんか

この記事では、初めてビタミンCを意識して摂ろうとする方に向けて、摂取量やタイミング、手軽な取り入れ方をわかりやすく紹介します。

目次

意外に知られていないビタミンCの力

ビタミンCの代表的な働きは「抗酸化作用」*です。これは、ストレスや紫外線などで増える活性酸素*を抑えて細胞を守り、老化や病気を防ぐ役割があります[2]美容と健康の両面で頼れる栄養素なので、それぞれの具体的な効果を表にまとめてみました。

*抗酸化作用:体の中で発生する活性酸素を除去してくれる働き。[3]

*活性酸素:酸素が体内で使われる過程で生じる反応性の強い物質。[3]

美容への効果

ビタミンCの働き結果(期待できる効果)
メラニンの生成を抑制する[4]シミやそばかす、色素沈着を予防・緩和する
できたメラニン(色素)を還元する[4]美白効果
コラーゲン合成を促進する[5]肌のハリ・弾力・ツヤが保てる、シワやたるみ予防
抗酸化作用で活性酸素を除去する[5]肌の老化(しみ・しわ・たるみ・乾燥)予防
新陳代謝(ターンオーバー)を促進する[6]肌のキメ・透明感がアップ、くすみのない明るい肌
ビタミンCの美容への効果

健康への効果

ビタミンCの働き結果(期待できる効果)
抗酸化作用で活性酸素を除去する[5]老化や生活習慣病の予防
免疫反応を調整する[5]風邪や感染症の予防、回復サポート
鉄の吸収を助ける[5]貧血予防、疲労感の軽減
創傷治癒を促進する[5]傷の治りを早める、健康な皮膚や粘膜の維持
ストレスへの抵抗力を高める[5][7]ストレス対策・心身のバランス維持
ビタミンCの健康への効果

ビタミンCが体内で幅広く役立っていることがわかりますね。

ビタミンCについて知ろう

ビタミンCは、別名L-アスコルビン酸と呼ばれる水溶性ビタミンです。ヒトの体ではビタミンCがつくれないため、食事やサプリで外から補うことが欠かせません[5] 皮膚科などで処方されるシナール錠のような医薬品や点滴で取り入れる方法もありますが、毎日気軽に続けやすいのは食事やサプリですよね。

医療ライター

一条 さりあさん

ここからは、1日の必要量や多く含む食品、そして効率的な摂り方を紹介していきます。

1日の目安摂取量

ビタミンCの1日の摂取量はどのくらい必要なのでしょうか。厚生労働省の基準をもとに、成人の目安量を表にまとめてみました。[8]

区分推奨量(1日あたり)
成人男性100mg
成人女性100mg
妊婦+10mg
授乳婦+45mg
ビタミンCの食事摂取基準2025年版

成人では1日およそ100mgが目安ですが、酸化ストレスが増える(喫煙者など)とビタミンCの必要量が高まります[5]

一度に大量に摂っても体が使える量には限りがあり、吸収率が良いのは1日30〜180mg程度です。体内にためられる量は最大でも2gで、1gを超えると吸収率は半分以下になります。[5]

医療ライター

一条 さりあさん

副腎や脳などに優先的にビタミンCが使われるため、肌への効果を期待するなら少し多めを意識してみるのもよいでしょう。[9]

ビタミンC不足(1日10mg未満)が何週間も続くと、疲れやすさや肌荒れ、免疫力の低下につながります。重度では壊血病(かいけつびょう)*や鬱病(うつびょう)を引き起こすこともあります[5]日々の体調不良や肌トラブルを防ぐためにも、まずは食事から必要量を意識的して取り入れてみましょう。

壊血病*:コラーゲンの合成不全により起こる病気。皮下出血や歯ぐきの腫れ、歯の脱落、関節痛、筋肉痛、傷の治りが遅くなるなど。

ビタミンCを多く含む食品

ビタミンCといえば「レモン」を思い浮かべる方が多いですよね?実は、それ以上に豊富に含まれている野菜や果物があります。代表的な食品を一覧にまとめてみました。[10]

「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」のデータより作成
医療ライター

一条 さりあさん

身近な食材にはビタミンCがたっぷり含まれていることがわかりましたか?

野菜や果物を1日5種類ほど取り入れるだけで、必要なビタミンCを摂取しやすいでしょう[5]

ビタミンCを効率よく摂取する3つのポイント

ビタミンCは熱や光に弱いため、食品中の含有量が下がりやすい栄養素です。[5]

効率よく摂取するための工夫を3つご紹介します。

  1. 新鮮なうちに、できれば生で食べましょう

 ビタミンCは熱や光に弱いため、サラダや果物などは切ったら早めに食べるのがおすすめです。[5][11]

  1. 調理するなら汁ごと食べられる料理にしましょう

 水に溶けやすいので、スープや鍋料理など、煮汁ごと食べられる形にするとムダなく摂取できます。[11]

  1. 毎日少しずつ、こまめに摂りましょう

一度にたくさんとっても体に貯めておけないため、朝の果物や昼・夜の野菜など、こまめに取り入れるのが効果的です。[5]

日常+サプリでビタミンCをもっと味方に

食事や生活習慣をまず整えたうえで、足りない分をサプリで補うのがおすすめです。実際、成人の約3割がサプリを利用しているという調査もあります。[12]

医療ライター

一条 さりあさん

美容目的でビタミンCを十分に摂ろうと思うと、毎日の食事だけで必要量をカバーするのは難しいですよね。

だからこそ、無理のない範囲でサプリを上手に活用することも、健やかで美しい肌づくりの心強い味方になるでしょう

サプリを取り入れるメリット

サプリの魅力といえば、体調不良のときや日焼け後にもすぐ補給でき、持ち運びもしやすいことです。さらに、リポソーム型*のように吸収効率を高めたタイプもあり、食材に左右されず毎日安定して続けられます。[1][13]

リポソーム型*:ビタミンCをリン脂質からなる微小なカプセルで包んだサプリ。

サプリを取り入れるときの注意点

ビタミンCは基本的に体にやさしく、健康なヒトが長く飲んでも大きな副作用はないとされています。[5]

医療ライター

一条 さりあさん

安心して続けるために知っておきたい”注意ポイント”をみてみましょう。

  • 過剰摂取に注意

過剰摂取は下痢や腹痛、吐き気などの不調を招くことがあります[5]

  • ほかのサプリや薬との併用

ほかとの相互作用(そうごさよう)*により、薬の効き目に影響することがあります。とくに治療中で薬を服用している方は、サプリの併用を避けるよう指示されるケースが多いようです。必ず医師や薬剤師に相談してからにしましょう[11][14]

相互作用*:薬の効果が強くなったり、弱くなったり、体に思わぬ反応が出ること。

そのほか、原料によるアレルギーや製品ごとの品質差にも気をつけましょう。流行やSNSの評判だけで選ばず、原材料表示や第三者機関の検査データなど信頼できる情報を確認してから取り入れることが大切です。[11][14]

医療ライター

一条 さりあさん

自分に合ったサプリを選ぶ時間も美容ケアの楽しみの一つになりますね。

今日からはじめるC習慣

私たちの毎日に、ビタミンCは欠かせない存在だと感じていただけましたか?まずは食生活を見直したうえで、サプリを上手に取り入れて、あなたのライフスタイルや体質に合った”C習慣”をスタートしてみましょう。

医療ライター

一条 さりあさん

忙しい日は無理をせず、自分に合った方法を選ぶことが続けるコツです。

今日からはじめる一歩が、明日の透明感と元気な体、そして自信につながります。

参考

[1]Marianne Placzek,Sabine Gaube,Urs Kerkmann,他,Ultraviolet B-Induced DNA Damage in Human Epidermis Is Modified by the Antioxidants Ascorbic Acid and D-α-Tocopherol,Journal of Investigative Dermatology,2005,Volume 124, Issue 2,Pages 304-307

[2]厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』>一般の方へ ホーム>海外の情報>抗酸化物質

[3]中村 成夫,ー基礎科学から医学・医療を見るー 活性酸素と抗酸化物質の化学,日本医科大学医学会雑誌,2013,9(3),p164-169

[4]藤原 葉子,秋元浩二,二宮伸二,他,モルモットに経口摂取させたビタミンC, L-システイン, ビタミンEの併用による色素沈着抑制効果,日本栄養・食糧学会誌,2003,56(4),p221-228

[5]厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』>一般の方へ ホーム>海外の情報>ビタミンC

[6]Yasunori Sato,Ayami Sato, Florence,他,Vitamin C Promotes Epidermal Proliferation by Promoting DNA Demethylation of Proliferation-Related Genes in Human Epidermal Equivalents,Journal of Investigative Dermatology,2025

[7]「ビタミンC生合成不全は思春期における不安症及び鬱病の発症リスク因子か」課題番号:25560047(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)), p3

[8]厚生労働省>政策について>審議会・研究会等>健康・生活衛生局が実施する検討会等>「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会>「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書p219-223

[9]食品安全委員会>データーベース等>食品安全委員会による評価書・QA等一覧(50音順)>ハザード別 情報 (あ行 あ/い)>アスコルビン酸カルシウム(L-アスコルビン酸カルシウム)

[10]文部科学省>科学技術・学術>科学技術・学術に関する基本的政策>日本食品標準成分表・資源に関する取組>日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

[11]国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報>ビタミンについて>ビタミンについて

[12]厚生労働省>サイト内検索>令和元年国民健康・栄養調査結果の概要p12-13

[13]Sreerag Gopi,Preetha Balakrishnan,Evaluation and clinical comparison studies on liposomal and non-liposomal ascorbic acid (vitamin C) and their enhanced bioavailability,Journal of Liposome Research,2021,31(4),p356-364(Abstract)

[14]厚生労働省>サイト内検索>健康食品の正しい利用法,p5,p7-10,p13-14,p19

この記事の執筆者

医療ライター:一条 さりあさん

急性期病院・美容クリニック勤務を含め、看護師歴約10年。現在も看護師として現場に立ちながら2児を育て、執筆活動しています。読者の「知りたいことが届く」をモットーに、実生活と専門知識を活かし、医療の不安や美容の楽しさをわかりやすく発信しています。

X:https://x.com/saria_work

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