「薬剤師って年次が上がっても、期待していたほど年収は上がらないな……」
「調剤や投薬、薬歴記入の繰り返しで、毎日に飽きてきたな……」
そう感じている薬剤師の方も多いのではないでしょうか。
所得を上げるために、より高収入な職場へ転職するという手段もあります。
一方で最近はYouTuber、ライバー、医療ライターなど、さまざまなかたちで副業している薬剤師も。
「副業」と聞くと、あまり良いイメージを持たない方もいるかもしれません。しかし昨今の働き方改革の一環で、国は副業を推進しています。[1]国の推進を受け、企業側も副業を認める動きが出てきているのです。
ROCOさん
ここでは、ドラッグストア薬剤師として働きながら、これまで17種の副業に挑戦してきた筆者が薬剤師の副業に関して解説します。
シフト制、不定休、立ち仕事といった薬剤師の仕事に対して、相性の良い副業と悪い副業があります。
この記事では、副業に興味を持っている薬剤師の方へ、以下について解説します。
- 副業のメリットとデメリット
- 副業を選ぶ際の注意点
- おすすめの副業6選
ROCOさん
空き時間でさまざまなことに挑戦したい、または少しでも収入を増やしたい薬剤師の方におすすめの記事です!
薬剤師が副業をする、メリットとデメリット
休日を使って何かにに挑戦したい、少しでも収入を増やしたいと思いつつも、薬剤師として働きながら副業をすることに、迷いのある方も多いでしょう。
副業のメリットとデメリットを知ることで、さまざまな事態に備えながら副業に取り組むことができます。
下記では、薬剤師が副業することについてのメリットとデメリットを紹介します。
薬剤師副業のメリット
副業をすることで、労働者側には以下のようなメリットがあると考えられます。
- 収入が増える
- 副業を通して得た知識や技術を、本業でのスキルアップやキャリアアップに活かせる
- 副業を転職や起業につなげるためにおこなう場合、余裕を持って将来のライスワークの準備ができる
- 医療以外の分野でも自分のやりたいことに挑戦でき、自己実現の追求や幸福感の向上につながる
特に副業経験を本業に活かす場合、労働者である自分自身だけでなく、雇用者である企業にもメリットを与えられる可能性があります。
薬剤師副業のデメリット
たくさんのメリットがある一方、副業が自分自身や本業に良い影響ばかりを与えるとは限りません。
デメリットとして以下のようなものも考えられます。
- 労働時間が長くなり、疲労がたまりやすい
- 本業側に副業していることを知られた場合、良く思われないこともある
- 本業と副業の内容がかけ離れている場合、本業に対するモチベーションが下がる可能性がある
気持ちよく副業するには、デメリットはなるべく減らした方が良いでしょう。
薬剤師が副業を選ぶ際の注意点
副業のデメリットを減らすためにも、副業の選び方や取り組み方にいくつか注意点があります。
副業に挑戦したい場合、さまざまな面でリスク管理することが重要です。下記で副業選びにおける注意点をご紹介します。
本業の会社が副業を許可しているか確認
ROCOさん
本業の職場とも円満な関係性を保つために、会社が副業を許可しているか確認しておきましょう。
副業が許可されていても、会社に副業の申請が必要な場合があります。就業規則に従い、申請をおこなってから副業を始めましょう。
また、公務員薬剤師や管理薬剤師は、原則的に法律で副業が禁止されています。
予定や体力的に無理のないものを選ぶ
薬剤師は多くが立ち仕事のため、体力を消耗しやすいです。疲労がたまって仕事の能率が下がるのを避けるため、在宅ワークやデスクワークを選ぶのが無難です。
また、薬剤師の仕事はシフト制・不定休で予定が立てづらくなることも。副業は決まった曜日・時間におこなう案件よりも、自分の空き時間でおこなえるものや単発の仕事の方が両立しやすくなるでしょう。
秘密保持義務を守る
ROCOさん
本業の情報を副業側に漏らす、あるいはその逆をおこなうようなことはあってはなりません。
特に本業と副業が近い業種である場合は注意が必要です。
社外秘の情報を漏洩をした場合、本業・副業ともに解雇される恐れもあります。本業先や副業先に損害を与えることがないよう、秘密保持義務を守りましょう。
薬剤師におすすめの副業6選
上記の注意点をふまえて、薬剤師におすすめの副業を紹介します。
医療ライター
医療ライターには厳密な定義はありません。医療系の資格を持つ方が、以下のような医療に関する専門知識を記事として発信する仕事を指しています。
- 病気の治療法
- 症例
- 医療機関の紹介
- 医療サービス
- 病気の予防
医療ライターはクラウドワークス・ランサーズなどのクラウドソーシングサービスで募集されていることが多いです。
ROCOさん
医療ライターの経験がある方は、自分の気になるメディアに医療ライターとしての仕事を問い合わせ、直接営業してみるのもよいでしょう。
薬剤師であれば、医療用医薬品・市販薬・ワクチン・副作用情報・薬局経営など、医薬品や薬局に関する情報発信は特に重宝されます。
締め切りはありますが、医療ライターは在宅で空き時間を使って仕事できることが特徴です。
薬機法ライター
医療関係や美容関係のメディアやSNSにおいて、薬機法に基づいてコンテンツ提供・元の文章の添削などをおこなう仕事を指します。
ROCOさん
医療ライターとの違いは、化粧品や健康食品についてライティングをすることもあるという点です。
薬機法ライターは医療従事者でなくてもできる仕事です。しかし、薬剤師などの医療系国家資格があると権威性のある記事を書くことができ、クライアントからの信頼度が高くなります。そのため、薬剤師など医療従事者は、通常のライターよりも単価が高くなる傾向があります。薬機法ライターもクラウドワークス・ランサーズなどのクラウドソーシングサービスで募集されています。
また、ココナラなどのスキル販売サービスで、薬機法ライティングのスキルを販売するという方法もあります。
薬機法ライターも医療ライターと同様、在宅で空き時間を使って仕事をすることができるのが特徴です。
サプリメント監修
サプリメントの監修も、多くがクラウドソーシングサービスで募集されている案件です。薬機法ライターの仕事と似ていますが、クライアントにより「監修」という仕事の指す範囲は異なります。
ROCOさん
市販されている、または市販予定のサプリメントの成分を見て、薬機法に抵触しないよう紹介文を書いたり、紹介文を薬機法に基づいて添削したりすることが多いです。
中には、サプリメントの商品開発の仕事に参加するというレアな案件もあります。クライアントとオンライン会議をすることもありますが、基本的に在宅ワークです。
Webデザイン
ROCOさん
Photoshopやillustratorなどのデザインツールを使える方、HTML/CSSの知識がある方におすすめの仕事です。
医療ライターや薬機法ライター、サプリメント監修と同様、クラウドソーシングサイトやココナラなどのスキル販売サービスを用いて制作物を提供することが多いです。
この仕事も締め切りはありますが、基本的に在宅で空き時間を使い作業できるのが特徴となります。
ライブ配信
17Live、Pocochaなど、ライブ配信アプリで配信をおこなって収益化することができます。
ROCOさん
薬剤師として知識を発信しているライバーもいれば、あくまでも趣味の領域で弾き語りや歌を配信している薬剤師も。
アプリによって配信時間に比例して収益化できるもの、換金率が高いものなどさまざまな特徴があります。
継続的に配信することで収益につながるので、家でできるだけ毎日配信できる人、顔が見えない相手とのコミュニケーション能力に長けている人に向いているかもしれません。
YouTube
撮影した動画を編集し、アップロードすることがメインの使い方になります。最近は「YouTube Live」という機能もあるので、ライブ配信をすることも可能です。
ROCOさん
ROCOさん薬剤師として情報発信するYouTuberも最近増えてきていますよね。
YouTubeのチャンネル登録者数が1000人以上、総再生時間4000時間以上という条件をクリアすると、動画に広告を付けられるようになり、収益化できます。
薬剤師も副業に挑戦して、充実した毎日を
注意点を守りさえすれば、薬剤師もさまざまな副業に挑戦することができます。
ROCOさん
興味を持つことができ、かつ自分の生活スタイルに合った副業を選ぶことが大切です。
毎日の生活に変化をもたらしたい方やスキルアップしたい方、収入をアップさせたい方は、空き時間を有効に使って新たな仕事を経験してみてはいかがでしょうか。
薬剤師ライター:ライター:ROCOさん
北里大学薬学部卒、東京大学大学院先端生命科学専攻修了。医薬品医療機器総合機構にて、副作用情報の収集・解析・公表に携わった経験あり。大学院生時代より、ドラッグストア薬剤師としてOTC医薬品の販売に従事。医療関連情報をすべての方にわかりやすく、正しく伝えたいという想いから、執筆活動をしています。
ROCOさんも受講、添削付きオンライン講座「医療ライターのはじめかた」
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