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今すぐできる花粉症対策!簡単な3つの方法を知ろう【薬剤師監修】

鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目や喉のかゆみ。花粉症の季節は、様々なつらい症状に悩んでしまいますよね

薬でどうにかしたくても、仕事や日常生活が忙しくてクリニックや病院をなかなか受診できない方も多いと思います。また、飲み薬だと眠くなってしまい、仕事に支障が出ないか心配な方もいらっしゃるでしょう。

薬剤師ライター

ひだあや子さん

そこで、薬に頼らずに日頃の生活に取り入れやすい簡単な対策を、薬剤師である筆者がご紹介します。

今すぐできるセルフケアを無理なく続けて、花粉症によるストレスを減らしましょう!

目次

なぜ花粉症になるのか

まず、アレルギー症状が起こるメカニズムについて簡単に説明します。[1]

  1. アレルギー症状を引き起こす原因物質である、「アレルゲン」が身体に付着
  2. 体内の異物を排除するために働く「抗体」が作られる
    • 抗体が、アレルギー反応に関与する組織である「肥満細胞(マスト細胞)」と結合する
    • アレルゲンが、肥満細胞の抗体と結合する
  3. 再度アレルゲンが侵入すると、マスト細胞から「ヒスタミン」などのアレルギー誘発物質が放出される
  4. 鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー反応が出現する
薬剤師ライター

ひだあや子さん

私たちの身体の中では、このような反応が起こり花粉症のアレルギー反応が発生しています。

花粉症対策①花粉の付着を予防

薬剤師ライター

ひだあや子さん

次に、具体的にどのような花粉症予防策があるのかをみていきましょう。

花粉をできるだけ体内に取り込まないことが、花粉症予防のうえでとても重要なポイントになってきます
そこで、日常生活の中にちょっとした工夫を加えるだけで、身体や衣類への付着を減らせる方法を以下にご紹介していきます。

外出時の対策

外出時の対策として、以下が挙げられます。

薬剤師ライター

ひだあや子さん

取り入れるべき、控えるべきことに分けてご紹介していきます。

<取り入れることがおすすめ>
・髪や目に対する花粉の付着を防ぐために、帽子やメガネ・ゴーグルを着用する。
髪の長い方は結んでコンパクトな髪型にまとめる
室内に入る前に一度髪をブラッシングする
・静電気が発生していると、花粉が付きやすくなるため、ヘアブラシは静電気防止加工が施されたものを使用する
・服装は、表面がツルツルした素材の衣類は、花粉が付きにくくておすすめ

<控えることがおすすめ>
ヘアワックスなどベタつきがあるものは、花粉を付着しやすくするので使用は避ける
・服装は、ウール素材のものは花粉がつきやすいので避ける。

洗濯する際の注意点

衣類を洗濯する際は、柔軟剤を使用しましょう。静電気の発生によって衣類に花粉が付きやすくなりますが、柔軟剤はこの静電気の発生を抑えることができます。[2]

薬剤師ライター

ひだあや子さん

また、外に干した洗濯物は、1枚1枚しっかりと花粉をはらってから取り込むと安心ですね。

帰宅後の洗顔と手洗いうがい

外出から帰宅した後は、手洗いうがいに加えて洗顔も一緒に行い、皮膚や粘膜に付いた花粉を洗い流しましょう

化粧に使用するファンデーションやクリームにも花粉が付きやすくなっています。帰宅後すぐに洗顔まで行うことで、顔周りの花粉をしっかりと落とすことができますよ。

マスクはインナーマスクがおすすめ

インナーマスクのイメージ/Istock

通常のマスクでも約70%もの花粉を削減できますが、インナーマスク(マスクの内側にガーゼをあてること)を使うと、さらに高い割合で花粉を減らせます。[3]

薬剤師ライター

ひだあや子さん

インナーマスクの作り方は難しくないので、皆さんも簡単に手に入れることができますよ。

<インナーマスクの作り方>
準備:縦横10センチにカットしたガーゼ2枚、化粧用コットン1枚

 1.まず、化粧用コットンをくるくると横長にまるめて1枚のガーゼで包みます。
 2.もう1枚のガーゼは四つ折りにして不織布マスクの上に置きます。
 3.②の上に①で作っておいたガーゼで包んだコットンを置きます。このとき、ちょうど鼻の下に当たるように置きましょう。
 4.③のマスクを装着して完成です。

もし作成したインナーマスクが息苦しい場合は、コットンの厚さを調整してください。
衛生面上、できれば毎日交換するとよいでしょう。

花粉症対策②鼻洗浄で花粉を洗い流そう

薬剤師ライター

ひだあや子さん

みなさんは、鼻洗浄という方法をご存知ですか?鼻の中に留まっている花粉を液体で洗い流していく方法です。

鼻洗浄は医療機関でも行えますが、実は自宅でも簡単に作って行うことができます。自分の好きなタイミングで洗い流すことができればとても安心ですよね。
さっそく、今日からお家で試してみませんか。

鼻洗浄での効果

鼻腔の前方の花粉は、長時間鼻の粘膜に付着していると言われています。[4]
鼻洗浄を行うことでよりしっかりと花粉を取り除くことができ、症状の悪化を予防できるでしょう。また鼻水などによる不快感もなくすことができますよ

しかし、鼻洗浄をやりすぎてしまうと粘膜を傷つけてしまって逆効果になる可能性もあるので、昼間に長時間外出していた日だけに行うなど自分で頻度を調節しましょう。

簡単な鼻洗浄液の作り方

簡単な鼻洗浄液の作り方をご紹介します。

<鼻洗浄液の作り方>
準備:お湯、食塩、ノズルのついたプラスチックボトル容器

 1.食塩、一度沸騰させたお湯、鼻に差し込めるサイズのノズルがついたプラスチックボトル容器を準備します。
(下記の写真はイメージです。通販サイトによっては鼻洗浄用のボトル容器のみ販売していますので、そちらを購入されるとより安心です。)
 2.1ℓのお湯に9gの食塩(500㎖であれば4.5g)を溶かします。
 3.食塩が溶けたら人肌にまで冷まして完成です。この洗浄液をノズルのついた容器に入れて使用します。

ノズルのついたプラスチックボトル容器/写真AC
薬剤師ライター

ひだあや子さん

鼻洗浄する際は、顔を前かがみにして流し込みます。このとき、「あー」と声を出しながら流し、もう片方の鼻から洗浄液を出しましょう。

鼻洗浄の注意点

鼻洗浄をする際は、以下の3つに注意して行いましょう。

  1. 洗浄液を勢いよく押し出しすぎると、鼻の粘膜を傷つけてしまいます。程よい強さで流し込むようにしましょう。
  2. 洗浄の直後に鼻をかんでしまうと中耳炎になる可能性があります。[5]
    鼻をかむときは、鼻洗浄から少し時間を置いて優しく行うようにしてください。
  3. 小さいお子様や誤嚥を起こしやすい方に鼻洗浄をする際は、必ず事前に耳鼻科で相談しましょう。洗浄が上手く行えず、誤って気管支や肺に流れてしまう恐れがあります。

花粉症対策③花粉が飛びやすい気候と時間帯を把握しよう

天候と花粉の飛びやすさには深い関係があると言われています。毎日どのような気候でも関係なく、しっかりと対策を行うのは疲れてしまいますよね。

そこで、天候と花粉の関係を事前に知っておくことで、より効率よく対策を行うことができますよ

花粉が飛びやすい気候

花粉が飛ぶ量は天候と深く関わりがあり、天気が良く乾燥している日、風が強い日、雨が降った翌日、暖かい日が数日続いた後などに多く飛んでいます。[6]

このような日は日中の外出をできるだけ控えるなど、花粉に触れない対策をより徹底すると良いでしょう。

花粉が飛びやすい時間帯

昼前から15時頃が花粉飛散量のピークと言われています。その時間帯は室内で過ごすことも効果的でしょう。[6]そのため、部屋の換気をするタイミングは早朝や夜などが安心ですよ。

換気をする際は、窓の開ける幅を小さくして、レースのカーテンをしておきましょう。そうすれば、花粉の侵入を減らすことができます。

他にも、風の強い日は窓を開けっ放しにしないなど注意しながら換気を行いましょう。[6]

長引くつらい花粉症の症状は、放置せずに医療機関へ

薬剤師ライター

ひだあや子さん

もし花粉症の症状が酷くなっているな、なかなかよくならないなと感じた場合には、早めに医療機関を受診し医師に診てもらうようにしましょう。

眠気の少ないお薬も開発されているので、医師に相談して、自分の生活スタイルに合ったお薬を処方してもらうと安心ですね。

この記事では、花粉症対策の簡単な3つの方法をご紹介しました。皆さんの辛い症状の軽減に、少しでもお役に立てると嬉しいです。

この記事の執筆者

薬剤師ライター:ひだあや子さん

私立大学薬学部卒業。病院薬剤師として勤務後、調剤薬局にて主に耳鼻科・皮膚科・眼科の処方箋を数多く経験。現在は活発で元気な息子の子育てに奮闘中。「正確な情報をもとに、理解しやすく読みやすい記事執筆」を心掛けています。趣味は音楽鑑賞、温泉旅行、ドライブ。現在の目標は、家族みんなの理想のマイホームを建てること。

ひだあや子さんも受講、Medi+の「医療ライターのはじめかた」講座とは?

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