「いろんな現場を経験しないと、看護師としての幅が広がらないのかな?」
「このままずっと今の職場で働き続けるのかな?」
「転職に興味はあるけど、どうやって動いたらいいのか分からない」
そんなふうに悩んでいませんか?
「なんとなく今の環境を変えたい」という曖昧な気持ちだけで動き出すと、転職後に「こんなはずじゃなかったのに」と後悔する可能性もあります。
不安の多い初めての転職活動だからこそ、事前のリサーチや準備が大切です。

やすさん
この記事では看護師5年目に転職を経験した筆者の体験談をふまえて、失敗しない転職活動のポイントをお伝えします。
転職に悩むあなたへ、少しでも参考になれば幸いです。
看護師が転職を考える瞬間とは?


看護師の離職理由はライフステージに関連する傾向があります。以下に、年代別で離職理由として多いものを紹介します。[1]
- 20代:結婚・自分の健康(おもに精神的理由)
- 30代:結婚・妊娠・出産・子育て
- 40代:子育て・結婚・妊娠・出産
- 50代:親族の健康・介護
ただし、理由を深掘りすると「忙しすぎて体力的に限界」「人間関係がつらい」「給与が見合わない」など、日々の職場環境への不満が本音としてある場合も少なくありません。



やすさん
あなたが今、転職を考える理由は何ですか?
転職活動のはじめ方と失敗しないポイント


「転職したい」と思っても、「職場にバレたらどうしよう」「転職サイトって安全なの?」と不安になる方も多いでしょう。
さらに、転職サイトが多すぎて「どうやって選んだらいいのかわからない」という悩みや、「紹介されたら断れないのでは?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。



やすさん
そんな方のために、転職活動の実際とポイントを紹介します。
転職活動自体はノーリスク
実は、転職活動を始めること自体にリスクはほとんどありません。
転職サイトへの登録や、エージェントとのやりとりは基本的に無料です。登録したからといって必ず転職しなければいけないわけでもありません。



やすさん
通常は現職に知られることもないため、まずは気軽に情報収集からはじめてみましょう。
活動を通じて、「自分はどんな人材として求められているのか」「どんな働き方を目指したいのか」が見えてきます。結果として「今の職場が意外に合っていた」と気づくかもしれません。
転職活動そのものは、損にならない前向きな行動です。
転職エージェントの使い方と注意点
まずは転職サイトに登録して、エージェントのサポートを受けるのが効率的です。
看護師向けの転職サイトにはそれぞれ特徴があるので、自分に合ったサービスを選びましょう。
【比較するポイント】
- 都市部だけでなく地方にも対応しているか
- 病院以外に、企業・学校・施設などの求人があるか
- 常勤に加えて、単発や派遣にも対応しているか
- 電話以外にLINEやチャットで連絡が取れるか
最近では、電話が苦手な方のために、LINEやメールでやりとりできるサイトも増えています。自分にとって負担の少ない方法を選びましょう。
また、エージェントとの相性も大切です。2社以上に登録し、対応の違いを比べてみることをおすすめします。



やすさん
合わないと感じた場合は、遠慮なく断っても問題ありません。自分が納得できる選択を大切にしましょう。
情報収集や病院見学で大切にしたいこと
紹介された病院は、自分でも調べてみることが重要です。可能であれば、見学して、現場の雰囲気を肌で感じてみましょう。
【チェックポイント】
- 病院や看護部の理念が、現場に浸透しているか
- 挨拶が交わされているか、ナースステーションの雰囲気はどうか
- 自分の経験や興味と合う診療科があるか
- 認定・専門看護師が在籍しているか
- 電子カルテや、看護助手・クラーク・夜間薬局・臨床工学技士などの支援体制は整っているか
- 既卒者向けの教育体制やマニュアル、教育担当者がいるか
- 看護体制、夜勤回数、有給取得率など、自分の条件に合っているか
気になる点は事前にメモにまとめておき、丁寧な言葉で質問しましょう。情報不足のまま入職してしまうと、後悔することにもつながります。



やすさん
最終的には「ここで笑顔で働けるかどうか」という直感も大切です。
転職後のリアル~悩みと乗り越えた実経験~


看護師5年目で転職した筆者は、活動の開始が遅く、準備が不十分なまま職場を決めてしまいました。
希望する分野ではありましたが、焦って紹介された病院へ飛び込んだため、入職後は戸惑うことも多くありました。
情報収集が足りないと、理想とのギャップを感じる場面も少なくありません。



やすさん
ここでは、そんな実際の転職体験をお伝えします。
新しい環境と職場に慣れるまで
新卒時と違い、知り合いのいない職場は馴染むまで時間がかかりました。記録方法や病棟ルール、電子カルテの使い方、手技など多くの違いがあったからです。褥瘡ケアの方針が統一されておらず、驚く場面もありました。



やすさん
転職を通じて、今までの「当たり前」が職場ごとに違うと実感しました。
新しい分野への挑戦のリスクと覚悟
未経験だった循環器分野に飛び込んだため、疾患や治療の勉強は毎日欠かせませんでした。
忙しい中でも周囲に助けられて何とか続けていられました。しかし、報告やアセスメントでの指摘が続いたとき、「未経験なので仕方ない」「教えてほしい」とどこかで甘えていた自分に気づいたのです。
新卒のころは先輩が助けてくれるのが当たり前だと感じていましたが、中堅看護師として転職した今は、自ら学び、動く姿勢が必要です。



やすさん
「自分に何が足りないのか」を考える力を養う大切な機会となりました。
看護師の転職で後悔しないための考え方


転職は人生の大きな選択です。しかし、どんな選択にも100%後悔しない道は存在しません。
それでも、自分で納得して決断した道なら、きっと意味のある経験になるはずです。
転職したからといって、すべてが理想どおりとは限りません。前職と比べて気づく良し悪しもあるでしょう。
そんなときは「なぜ自分は転職したのか?」という原点を思い出してみてください。
大切なのは、転職後に自分が目指していた看護に取り組めているか、満足できているかどうかです。
もし迷っているなら、まずは情報収集から始めてみましょう。学会やセミナーに参加して、外の世界に触れてみるのもおすすめです。行動すれば、思いがけない気づきや新たな選択肢が見えてくるかもしれません。



やすさん
未来を変えるのは、行動した自分だけです。やらずに後悔するより、やってみた経験が、きっとあなたの力になります。
「自分らしい働き方」を見つけるために


あなたはどんな看護師になりたいですか? どんな働き方を目指していますか?
まずは、自分の中にある悩みや不満と向き合ってみましょう。「やりたくないこと」を書き出してみるだけでも、自分に合った職場が見えてきます。
クリニック・訪問看護・企業・学校など、看護師の働き方は多様化しています。広い視野で、自分らしい働き方を探してみてください。
また、どの職場でも人間関係の悩みはつきものです。最初は不安でも、転職後に良い関係を築けることもあります。ただし、心身に限界を感じている場合は、再転職も立派な選択肢です。それは決して「逃げ」ではありません。



やすさん
あなたが目指す看護師像を実現できる場所で、笑顔で働ける日々が訪れることを心から応援しています。


看護師ライター:やすさん
看護学校卒業後は整形外科、心臓血管外科、循環器内科、HCU、コロナ病棟での経験に加え、訪問看護も経験。急性期から在宅・終末期まで幅広く対応。現在は派遣看護師として自由な働き方を求めて様々な現場で勤務。その中でライターにも挑戦中。看護師ライターとして、看護師の知識を活かし、正確でわかりやすい執筆活動を心がけています。
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