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【体験談つき】夜勤がつらい看護師さん必見!5つの体調管理方法

夜勤をしている看護師の方、夜勤中につらいと感じたことはありませんか?
また、このまま夜勤を続けても大丈夫かな、と体調面での不安を抱えている方もいらっしゃると思います。

看護師である筆者も、二交代勤務や夜勤専従として勤務する中で、生活リズムが乱れ体調面での不安を抱えながら働いていました

これまでの筆者の体験談を踏まえ、夜勤を続けることでどのような体調面への影響が出るのかや、乱れた生活リズムを整えるポイントをお伝えします。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

無理なく夜勤を続けられるよう、ご自身の体調管理や働き方について見直すきっかけとなれば幸いです。

目次

夜勤による健康への影響とは?

夜勤を続けることで、体調面へさまざまな影響を及ぼす可能性があります。実際にどのような影響が生じるのか、3つのリスクについて解説します。

睡眠障害のリスク

通常寝ている時間に働くことで、体のリズムが乱れ睡眠障害のリスクが高まります

交代勤務による睡眠障害は、「交代勤務睡眠障害(交代勤務のために睡眠時間帯が頻繁に変化することにより、睡眠をはじめ精神・身体機能の障害がもたらされる症状)」 [1]と定義されます。

交代勤務睡眠障害(こうたいきんむすいみんしょうがい)/ shift work sleep disorder /

交代勤務のために睡眠時間帯が頻繁に変化することにより、睡眠をはじめ精神・身体機能の障害がもたらされる症状。

引用:厚生労働省/交代勤務睡眠障害

夜勤をする看護師の中には、夜勤明けで眠れない方や、逆に夜勤明けの仮眠時間が長くなり夜間眠れなくなる、などの悩みをもつ方もいると思います。

発がん性のリスク

2007年にIARC(国際がん研究機関)は、夜勤の発がん性リスクを評価しグループ 2A(おそらくヒトに発がん性がある)に分類しました。[2]

夜間に長時間光を浴びることにより、抗がん作用のあるメラトニン*というホルモンの分泌が抑制されることが原因の一つだと言われています。[3]

特に、長時間夜勤を行う看護師は、乳がんのリスクが1.5倍と言われています。[4]

*メラトニン:ホルモンの一種。日々の睡眠や体温など、体内時計の調整を担う。

月経周期の乱れ

夜勤中は、メラトニンだけでなくプロラクチン*値も低下すると言われています。[5]

プロラクチンは月経周期を調整する役割を担っており、プロラクチンの低下により月経前症候群*や月経困難症*を引き起こす可能性があります。月経困難症は不妊症の原因の一つでもあるため、夜勤をしている看護師で妊娠を望む方は月経周期の乱れに注意する必要があるでしょう。

*プロラクチン:ホルモンの一種。産後に乳汁を作ったり、卵胞を育てる役割を担う。

*月経前症候群:月経の約10日前から起こり、生理が始まると同時に改善する。腹痛や乳房の張り、不眠、疲労感など、症状は多岐にわたる。

*月経困難症:月経期間に起こる病的な状態。強い下腹部痛や腰痛、イライラなど種々の症状が出現する。

夜勤で体調を整える5つのポイント

これまでの内容で、夜勤に対するマイナスなイメージを強めてしまったかもしれません。しかし、勤務先でのシフトの都合や、収入面でのメリットを感じるため、夜勤を続けたい方もいるのではないでしょうか。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

夜勤を続ける選択をしても、できるだけ健康的に働けるように体調管理方法についてご紹介します。

体内時計を整える

体調を整えるためには、生活リズムを一定に保ち体内時計を整えることが理想ですが、夜勤が挟まると難しいですよね。

体内時計を整えるには、朝起きて日光を浴びることが効果的と言われています。そのため、夜勤の日でも朝起きて日光を浴びることをおすすめします。

個人差はありますが、できるだけ普段の日に近い生活を過ごすことがポイントです。

夜勤前後の効果的な睡眠

夜勤前に寝だめする方もいるのではないでしょうか。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

筆者も夜勤前はギリギリまでベッドに入っていることが多くありました。

しかし、寝だめは生活リズムを乱す原因にもなるため、朝は普段通り起きることを意識しましょう。そして、夜勤前に2時間ほどの仮眠時間を設けて、体を休めましょう。

夜勤中はできるだけ仮眠時間を確保しましょう。仮眠は2時間程度が理想だと言われていますが、忙しさや緊張により上手く仮眠ができない方も多いと思います。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

筆者の場合、寝付けないときにはストレッチして体をほぐしたり、部屋を暗くして横になったりと、できるだけリラックスするよう心がけています。

夜勤明けの長時間の仮眠は、夜に寝つきが悪くなり生活リズムを乱す原因になってしまいます。そのため、夜勤明けで仮眠する場合は長くても3時間程度にとどめ、夜の睡眠に影響が出ない範囲にしましょう。

夜勤明けで寝つきが悪い方は、入浴して一時的に体温を高め、2〜3時間後の体温が下がった時間に寝ることを意識してみましょう。また、ヨガや家事など軽い運動も効果的です。

夜勤中の食事の工夫

体内時計を整えるためには、欠食せず普段通りの時間に3食きちんと食べることが理想的だといわれています。[6]

しかし、夜勤によりどうしても普段の時間に食事が摂れず、深夜に食事や間食をしてしまう方も多いのではないでしょうか。また、手軽に食べられるご飯類や麺類などの炭水化物がメインになりがちですよね。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

夜勤前・夜勤中・夜勤後のおすすめの食事方法についてご紹介します。

夜勤前

できれば普段朝ごはんを食べる時間帯に、ヨーグルトやスープ類などの軽食を摂るといいでしょう。そして、出勤前の昼食の時間には主食*・主菜*・副菜*を合わせた食事をしっかり摂ります夜勤中の空腹を避け業務に集中できますよ

*主食:ごはん・パン・麺など
*主菜:肉・魚・玉子・大豆製品など
*副菜:野菜・海藻・きのこなど

夜勤中

炭水化物(ごはん・パン・麺など)メインの食事は肥満や眠気の原因につながります。そのため、夜勤中は野菜や汁物、タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品など)中心の食事にしましょう

深夜にどうしてもお腹が空くようであれば、炭水化物は避けチーズや卵、ささみなどを食べるよう意識しましょう。

夜勤後

夜勤後は脂っこい食事を控え、果物や野菜、発酵食品などを食べましょう。消化によい食品を食べることで、眠りの質を向上させ仮眠後の疲労回復効果を望めます。

リラックス方法

夜勤は勤務時間が長く、長い時間緊張状態にさらされます。そのため、休憩時に好きな音楽を聞いたり、少量の甘いお菓子を食べたりと、自分流のリラックス方法を見つけましょう

また、休日は普段働いている自分の体をたっぷり癒す時間を作ってあげてくださいね。趣味がある方は趣味の時間を楽しみましょう。

看護師ライター

梅崎さゆりさん

ヨガやサウナなど、軽い運動や癒しの時間となるような趣味を見つけてみるのもいいでしょう。

適度な運動

夜勤による生活習慣の乱れは、前述したように健康面への影響を及ぼしやすくなります。

一般的に、日々の運動は高血圧や糖尿病などのさまざまな疾患の罹患率や死亡率を低くすると言われています。[7]適度な運動を日々の生活に取り入れることは、健康的に夜勤を続けるうえでとても重要です。

たとえば、ヨガやピラティス、ランニング、ダンスなど、手軽に始められる運動から取り入れてみましょう。

夜勤専従看護師の体験談

看護師は体を使うハードな仕事です。夜勤となると、より長時間の勤務による身体的・精神的な疲労も大きいかと思います。

筆者自身も、夜勤明けはどっと疲れて「早く帰ってゆっくり休みたい!」と思うこともよくあります。また、夜勤明けでつい仮眠時間が長くなり、夜眠れなくなって昼夜逆転なんていう日もよくあり、生活リズムが乱れ疲労が取れないこともしばしばありました

それでも、今まで述べてきたような対策を取ることで、自分のリズムを見つけ今も夜勤専従として勤務を続けられています

看護師ライター

梅崎さゆりさん

今回の記事が、同じように悩んでいる看護師の皆様のお役に立てれば幸いです。

この記事の執筆者

看護師ライター:梅崎 さゆりさん

看護専門学校を卒業後、大学病院に就職。病棟や救急外来での経験があり、現在も同大学病院で夜勤専従として勤務中。「読者の心に届くよう、分かりやすく丁寧な記事執筆」を心がけ、看護師×医療ライターとして、2足のわらじで奮闘中。趣味は、読書、旅行、アフタヌーンティー。

梅崎さんも受講した、「医療ライターのはじめかた」講座はこちら

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