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薬剤師を辞めたいと感じたら?理由の整理と今からできる小さな行動

「薬剤師を辞めたい」と思いながらも、なかなか行動に移せず悩んでいませんか?人間関係のストレス、業務量・残業の増加、将来への不安……。これまで真面目に働いてきたからこそ、つらいと感じつつも、最初の一歩を踏み出すのも不安ですよね。

「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、薬剤師が含まれる「医療、福祉」分野の離職者数は115万7千人にのぼります。「宿泊業、飲食サービス業」「卸売業、小売業」についで3番目に多い結果です[1]これは実際に離職した人数なので、辞めたいと思っている人はさらに多いでしょう。

この記事では、薬剤師が辞めたいと感じるよくある理由を整理し、自分はどうしたいのかを考えるための判断基準や対処法をご紹介します。また、転職で後悔しないために整理しておきたいポイントもお伝えします。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

すぐに結論を出さなくても大丈夫。まずは、自分の気持ちを見つめ直すところからはじめてみませんか?

目次

薬剤師を辞めたいと感じる理由

薬剤師が辞めたいと感じる背景には、さまざまな事情があります。原因が一つとは限らず、いくつかが重なっているケースも珍しくありません。なんとなくつらい、しんどい……と感じていても、その背景には明確な理由が潜んでいる場合もあります

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

まずは自分の状況に当てはまるものがないか、よくある理由を見ながら整理してみましょう。

人間関係のストレス

同僚や上司との関係がうまくいかないと、ストレスがたまりやすくなります。

薬剤師のおもな勤務先である薬局は、限られた空間で、少人数で業務にあたるケースが多く見られます。気が合わない人と毎日顔を合わせていると、苦痛を感じやすいでしょう。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

関係が悪化した場合は逃げ場もなく、辞めたいと考えるのも無理はありません。

業務量・残業の増加

慢性的に薬剤師不足の薬局では、必然的に1人当たりの業務量が増えます。スタッフの入れ替わりが激しい職場であれば、元からいる薬剤師の負担は重くなるでしょう。

勤務時間が伸び、残業が常態化すると、心身に疲れがたまってしまいます

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

心と体がついてこないときは、立ち止まって考えることも必要です。

将来への不安

年齢を重ねるにつれて、「今の働き方をこの先もずっと続けられるのか」「これからどんなキャリアを築いていこうか」といった悩みが自然にわいてきます。

薬剤師として働きつづけるなかで、職場環境が変わったり、自分の価値観が揺らいだりする場面もあるものです。そんな変化のなかで、このまま同じ職場にとどまるべきか迷いはじめると、悩みはさらに深まります。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

将来への不安がふくらみ、辞めたいという気持ちにつながる場合もあるでしょう。

後悔しないための判断基準3つ

薬剤師として働くことを辞めたいと思っても、すぐに決断するのは勇気がいりますよね。勢いで辞めてしまって後悔するのは避けたいものです。

転職や退職を前向きな一歩にするために、まず自分の気持ちと状況を整理し、納得して判断しましょう

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

ここでは、辞めたい気持ちを抱えたときに、立ち止まって考えたい3つの判断基準をご紹介します。

辞めないと解決できない悩みか

今抱えている悩みは、職場を変えれば解決するものでしょうか?それとも薬剤師という仕事そのものに原因があると感じているのでしょうか?

人間関係や業務量の増加など、今の職場特有の問題であれば、職場を変えることで解決が見込めるかもしれません。薬剤師として働きつづけながら、異動や転職で環境を変えるのも一つの方法です。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

一方で、薬剤師という職業そのものにやりがいを感じられなくなっている場合は、働き方そのものを見直す必要があるでしょう。

自分が辞めたい本当の理由を明らかにしたうえで、次の選択肢を考えましょう。

社内で相談・改善の余地はあるか

今の職場で悩みを改善できる可能性は本当にゼロでしょうか?すぐに辞める前に、社内で相談や調整ができる余地があるかを検討してみましょう

勤務日数や時間の見直し、別店舗への異動など、制度的に可能な選択肢が用意されている場合もあります。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

信頼できる上司や同僚がいれば、まずは相談してみることで、状況が変わるきっかけになるかもしれません。

自分の心身が限界かどうか

毎日「仕事に行きたくない」と感じていたり、眠れない・食欲がないといった体調の変化が続いていたりしませんか?心や体が疲れ切っているサインかもしれません。

心や体の不調が続いていると感じたら、無理する前に少し立ち止まって、自分の状態を見つめ直してください。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

つらいときは、思い切って休む選択も前向きな一歩になります。

薬剤師を辞めたいときの小さな行動

辞めたいけれど、どうしていいかわからない。転職するかどうかも決めきれず、ただモヤモヤとした気持ちを抱えたまま過ごしていませんか?そんなときは、無理に答えを急がず、できそうなことから少しずつ試してみるのがおすすめです

ここでは、辞めるかどうか迷っている段階でできる小さな行動を3つご紹介します。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

気負わず、できそうなことからはじめてみましょう。

悩みを書き出して整理してみる

モヤモヤしたままでは、何がつらくて辞めたいのか、理由が自分でもわからなくなってしまいがちです。まずは紙やスマホのメモに、自分の悩みや不満を思いつくまま書き出してみましょう

「業務量が多すぎる」「人間関係がつらい」「今後のキャリアが不安」など、感じていることを具体的な言葉にしてみると、辞めたい理由や、自分が本当はどうしたいのかが見えてきます。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

書き出して言語化すると、気持ちの整理につながります。

信頼できる人に話してみる

一人で抱え込まずに、家族や友人、同じ職場で信頼できる人に話を聞いてもらうだけでも気持ちは軽くなります。「自分の甘えなのかな」と悩んでいても、話してみると「同じように感じていた」と共感を得られる場合もあるでしょう

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

誰かに話してみると、一人では気づけなかった思いや考えが見えてくることがあります。

会話がきっかけで状況が動く場合もあるので、まずは勇気を出して、声をかけてみてください。

転職サイトで求人を見てみる

すぐに転職を考えていなくても、求人をのぞいてみると、今の職場以外にどのような選択肢があるかが見えてきます。「もっと自分に合う職場があるかもしれない」と感じるだけでも、気持ちが少し前向きになるケースもあるでしょう

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

転職活動をはじめるかどうか決める前に、情報収集として転職サイトを活用してみるのも一つの方法です。

薬剤師を辞めたい気持ちに向き合うヒント

「辞めたい」という気持ちは、決して悪いものではありません。今の働き方や環境に違和感を抱いたり、自分の将来に不安を感じたりするのは、まっすぐに仕事と向き合ってきた証でもあります

だからこそ、大切なのはその思いを押し込めるのではなく、一度立ち止まって自分の本音に耳を傾けること。モヤモヤを言葉にし、小さな行動を重ねながら、少しずつ気持ちを整理していきましょう。

薬剤師ライター

月嶋友香(つきしまゆか)さん

辞めるにしても、続けるにしても、自分で選んだと思える判断ができれば、きっと後悔の少ない道につながります。

焦らず、自分のペースで向き合っていけば大丈夫です。

この記事の執筆者

薬剤師ライター:月嶋友香(つきしまゆか)さん

薬学研究科博士前期課程修了。製薬会社で創薬研究に携わったのち、調剤薬局に薬剤師として勤務しています。複数回の転職を通じて、正社員だけでなくパートや派遣など多様な雇用形態も経験してきました。17年間の薬剤師キャリアを活かし、薬剤師の働き方・医薬品や健康に関する情報をわかりやすく読者に届けることを心がけています。

X:https://x.com/yukaf312

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