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化粧品で人気の成分レチノールとは?期待できる効果と注意点について解説

化粧品を選ぶ際、皆さんは含有されている成分で決めることはありますか?たくさんある成分の中でも「レチノール」という成分は聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

なぜ今レチノールが人気なのでしょうか。それは目や口元のエイジングサインなど、肌に対するさまざまな悩みに対して効果が期待されているためです

この記事ではレチノール含有の薬用化粧品について、期待される効果や注意点を紹介しています。使用する順番やおすすめの時間帯、妊娠中の使用などの疑問に対してもあわせて解説しているため、レチノールが気になっている方はぜひ最後までお読みください。

薬剤師ライター

山野まりさん

記事を読み「レチノール」について正しい知識を身につけ、本気のエイジングケアを始めましょう。

目次

レチノールとは  

近年化粧品で注目されているレチノールは、どのような成分なのでしょうか?

「名前は聞いたことがあるけれど詳しくは知らない……」という方も多いでしょう。本当に自分に合った成分なのかも気になりますよね。ここではレチノールの種類についても詳しく解説していきます。

近年注目のエイジングケア成分 

レチノールとは、ビタミンAの一種です。ビタミンAは人体の中で作ることができず、外部からの摂取により、健康の維持や細胞の分化などに深く関わっています[1]

肌に対してハリやツヤを与え、さまざまなエイジングサインに対して効果が期待されています。

薬剤師ライター

山野まりさん

紫外線に対して不安定な成分ですが、近年の技術の発展により含有される化粧品が増え、誰でも手にしやすいものとなりました。

化粧品で使われるレチノール

主に化粧品で使われるのはレチノール誘導体(パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール、酢酸レチノール)、純粋レチノール(ピュアレチノール)です。

パルミチン酸レチノールプロピオン酸レチノール酢酸レチノールレチノール
レチノール誘導体純粋レチノール
安定性が高い、刺激感が少ないシワ改善の効果の承認あり
レチノールの種類と特徴

レチノール誘導体の特徴は安定性が高く、刺激感が少ないことです。純粋レチノールは期待できる効果が高く、一部の薬用化粧品(医薬部外品)で使用されます

薬剤師ライター

山野まりさん

また純粋レチノールは2017年に厚生労働省より「シワ改善」の効果があると承認を得ています。[2]

レチノールの期待できる働き

レチノールはターンオーバーに着目して製品化された成分です。肌のキメを整える働きがあり、頬などにできたエイジングサインを目立たなくして明るくクリアな印象へ導くことが期待されます

またレチノール含有薬用化粧品は、コラーゲンやヒアルロン酸の生合成を促進させるため、年齢によるシワ改善の効果が期待されます。[3]

薬剤師ライター

山野まりさん

そのため目元や口元など、気になる箇所への使用により肌にハリとツヤを与えられるでしょう。

レチノール含有の化粧品の使用により、肌がひきしめられ、キメの細やかな肌になることが期待できます。

レチノール含有の化粧品の使い方

レチノール含有の化粧品を初めて使う場合は、使い方も気になりますよね。

薬剤師ライター

山野まりさん

日々のスキンケアの中で使う際の順番やおすすめの使用する時間帯について、レチノールの性質を踏まえながら紹介します。

正しい使い方を知り、レチノールを毎日のスキンケアに取り入れてみましょう。

毎日のスキンケアの中で使用する順番

レチノール含有の化粧品を使う際は化粧水、乳液の後に使用しましょう。レチノールは脂溶性のため、先に使うと水溶性の化粧水や乳液が角質の奥まで浸透しづらくなります

薬剤師ライター

山野まりさん

レチノール含有化粧品の使いはじめは普段より乾燥しやすくなるため、正しい順番でしっかりと保湿ケアを行うことが重要です。

朝か夜、おすすめの使う時間帯

レチノールは紫外線に不安定な成分であるため、使用する時間帯は夜が望ましいでしょう

またレチノール含有化粧品の使用後は肌が敏感になりやすいため、その状態で紫外線を浴びると肌荒れしやすくなる恐れがあります。外出する際は日焼け止めをしっかり塗り、汗をかいたらこまめに塗りなおしましょう。

薬剤師ライター

山野まりさん

紫外線に比較的安定なレチノールを使用している場合、朝に使用できるものもあります。

使い方は製品によって異なるため、使用前によく確認しましょう。

レチノールを使うときの注意点

レチノール含有化粧品を使う際、気をつけておきたい点がいくつかあります。知っていることで避けられるトラブルもあるため、これから説明する内容を押さえ、レチノールをうまく活用しましょう。

乾燥に注意

上記でも述べたとおり、レチノールはターンオーバーに着目して開発された成分です。人によっては使用により肌が乾燥しやすくなるため、レチノール含有化粧品を使用する際は、念入りに保湿しましょう

元々乾燥肌の人や肌が弱い人は、使用後に刺激感が出やすくなる可能性があるため注意が必要です。

薬剤師ライター

山野まりさん

毎日のスキンケアを見直し、保湿力の高い化粧水や乳液を使うようにしましょう。

レチノイド反応

レチノール含有化粧品の使いはじめは、赤みやピリピリ感、皮剥けなどの症状がみられる場合があります。これはレチノールによる肌のキメを整える作用によってみられる一時的な反応です。

レチノイド反応による注意点は以下のとおりです。

  • 最初は数日おきに使用し、肌が慣れてきたら毎日使う
  • 肌の弱い人はレチノイド反応が出やすくなる可能性があるためパッチテスト※を行う
  • ピーリング直後など肌が弱っているタイミングで使用するとレチノイド反応が出やすくなるため控える
薬剤師ライター

山野まりさん

レチノール含有化粧品を取り入れる際は、様子をみながら少しずつ慣れていきましょう。

※自宅でできるパッチテスト
1.二の腕の内側など、皮膚の薄いところに使用予定のレチノール含有化粧品を少量塗る。
2.30分後、赤みやかゆみが見られないか確認する。
3.24時間後も異常が見られなかったら顔にも使用する。

妊娠中の使用

レチノール含有化粧品を使用する際に、妊娠していても使えるのかどうか、気になる方もいるのではないでしょうか。

ビタミンAは細胞の分化に深く関わる成分であり、胎児の発達に欠かせません。胎盤を通じて母親から胎児へ移行するため、妊娠中に取りすぎると良くないとされています。各製品ごとの使用方法を確認し、妊娠中の使用に不安がある場合はメーカーに問い合わせるか、医師に相談することをおすすめします

薬剤師ライター

山野まりさん

また妊娠中は肌が敏感になりやすいため、異常を感じたときや不安に思ったときは使用を控えましょう。

レチノール含有化粧品を正しく使い、いきいきとした肌になろう

レチノールはお肌にハリとつやを与え、シワ改善などの効果が期待されるエイジングケア成分です。近年では一般化粧品や薬用化粧品(医薬部外品)とレチノールが含まれる化粧品の種類も増えてきています。

値段もお手頃で購入しやすいものも多いため、今すぐエイジングケアをしたい方におすすめです。

レチノールが含まれていない化粧品に比べると使用するうえでの注意点が多いですが、この記事で紹介した内容をしっかり押さえていれば大丈夫。今から使っても遅いかな、と思っている方も心配ありません。

薬剤師ライター

山野まりさん

自信を持ってレチノールをうまく使い、年齢に負けないいきいきとした肌になりましょう。

この記事の執筆者

薬剤師ライター:山野 まり さん

仕事とイヤイヤ期息子の育児に奮闘中の現役薬剤師。総合病院で勤務したのち薬局へ転職。赤ちゃんから高齢者まで幅広く投薬、健康相談に応じながら地域住民の健康をサポート。子育てを機に在宅でもできる仕事を模索し、医療ライターとして活動を開始。医療を正しく分かりやすく伝えることを大切に、記事執筆をしています。

Twitter:https://x.com/yamano_m_r_
ブログ:https://mari-yamano.com/

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